我が名を 呼ぶものは誰ぞ
我が名を 呼ぶものは誰ぞ
我が名は 天海
我は 江戸を守護するもの
我は 頭領を守護するもの
天海 我が名に従え
我が名はサタン 地下の王ぞ
闇を支配する 全ての王ぞ
毛唐の鬼が 我を呼ぶか?
江戸の守護者の 我を呼ぶか?
消えよ 我が力 武士の頭領の為だけにあり
汝の王は 消え去ったではないか
武士の頭領は この地にあらず
戦の果てに 陰謀の果てに
汝の守りし 愛しい街は消え去った
消えよ まやかし
消えよ 外法
武士の頭領の 源が治める 我が護るに相応しい街
名が変わり 人が変わり果てても
街は変わらぬ 国も変わらぬ
我こそ天海 汝の願いを受け入れよう
討ち滅ぼされし 主君の仇
汝の助力かりて 討ち滅ぼさん
我の望みは 彼の地の破滅 主の地の再興
その願いかなうなら 鬼とでも手を組もうぞ
汝の願い 聞き遂げた
我と汝の 願いは同じ
我と汝の 望みは同じ
今こそ汝の戒めを解き 現世へ
現世に未練を残す 鬼が応じたか
我が名を騙る 鬼が応じたか
我が名の護り 社だけかと思うたか
我が護り崩したくば 守護たる場を開けばよい
それで 我が術法は消える
ただ忘れるな 我が護りは幾重にもわたる
たかだか 毛唐の鬼如きが破れる術ではない
思考の違うものどもの 破れる術法(もの)ではない
形を壊せても 我が守護する街は壊せぬ
見ているが良い 喜ぶがいい 彷徨う鬼よ
つかぬまの夢を見るがいい 渡りの鬼よ
我も 少し夢見よう
我の術法が護られる様を 術法を護りしものの様を
しばしの間 夢に見よう
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