meter         中原陵成


    部屋をでて すぐに見えるは 本の部屋
    ランタン片手に 今日もかわらず 今日最後の仕事がはじまる
    上に上っては屋根裏部屋 下におりては舞台の関連
    一つ一つをゆっくりまわり 一つ一つの無事を確認

    だれもいない部屋だから いろんなことを思いだす
    最近はすっかり 西の地の人のことばかり

    もぎりを楽しくやるときや 帳面を困りながらめくる時
    どこを見ても あなたを見てた記憶だけ

    二人一緒に見回りをして あなたがふっとつぶやいた
    一人で回る時ならば いろんな事をおもいだす

    あなたは過去にいた女性を
    私はあなたのことだけを
    暗い部屋に 探してまわる

    見回りの最後は隊長室
    あなたが聞いてくれているようで
    口頭で一日の話をし ゆっくり無人の部屋を後にする

    あなたに報告したのだから 報告書は明日にしてもらおう