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『兼惟』
 元々は古くから伝わる舞だったが、室町初期に松原 道綱によって知られる処になったと伝えられている。

あらすじ
 秋も深まる頃、一人里に住む女の下へ、戦場で倒れた恋人の太刀だけが戻ってくる。
 その太刀を胸に、もしも自分に武芸の技があるならば、名前だけでも愛しい恋人の名が、後の世にも生き残るだろうと願い舞う。
 その舞がいつしか、戦場で戦う愛しい人の姿となるところが、この唄の見所であろう。

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