彼女は[マリア]なのだ
ただ親がその名を付けたというだけではなく
誰かからそう呼ばれただけではなく
ましてや自分が名乗っただけではない
母親として 娘として 女として
ただ
息子のため 救い主のため [人]のため
祈る存在である
己のことなど 思わずに
慈しみ 護り 見守り
男の護るという言葉よりも 純粋に
己の身など 必要ないかのように
仕え 導き 盾となる
すべての祈りを 終えたとき
すべての責から 放たれたとき
[マリア]という名が 特別な意味を持つ日以前に
戻れるのだろうか?
女性として 愛するものとして
誰かの手を取ることができるのだろうか?
すべてに勝ち すべてに安定がもたらされ 彼女の心が開放される
そんな日のために 彼女の手を取ろう
いつかそんな日が来るときのために
いつも君の元へ行けるように
20010619
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